こんにちは。フミです。
今回はちょっと現実的なお話しをしたいと思います。
不動産投資というと、いかに大きな融資額を引き出し、自己資金を使わず規模を拡大できるかという事に焦点が当たりがちですが、実際の運営はそんなに単純な物ではありません。
ある程度の規模になったらやるべきことを書きたいと思います。
目次
規模拡大すればするほどバランスシートは悪化する?
最初の段階では仕方のない部分ではありますが、実はバランスシート【BL表】は不動産を拡大すればするほど悪化していく傾向にあります。
一番の理由としては融資を使って拡大をするからに他なりません。
単純な計算ではありますが、物件価格3000万、借入金額3200万という形になれば、その時点で200万円の負債を抱えた事になります。
これが大きくなると債務超過となり、要注意企業というレッテルを貼られる恐れがあります。
普通の企業であれば債務超過は倒産の危険性が大ですが、不動産投資は少々特殊な事業なので、キャッシュフローがある以上倒産はしにくいのが特徴です。
ですが、そうは言ってもバランスシート状況が悪いのは事実ですし、銀行としても良い顔をしないはずです。
なので一概に拡大だけすればいいというわけではないのです。
規模拡大をすればするほど自己資本比率は悪化する
これも皮肉な話ではありますが、不動産を購入すればするほど自己資本比率は悪化します。
一般的な企業だと、自己資本比率40%以上だとつぶれにくく、20~39%は普通、19%以下はこれからというすみ分けです。
正直不動産投資で自己資本40%以上というのはかなり大変な数字です。
長い年月と確かな実績が必要になります。
そんな自己資本ですが、例えば現金1000万持っていたとして、5000万の不動産をフルローンで購入した場合、自己資本比率は20%となります。
その後、フルローンで1億円の不動産を買った場合、15000万に対して1000万の自己資本となり、自己資本比率は6.7%まで低下してしまいます。
返済が進めばこれが少しずつ改善していくものなので、皮肉なことに物件を購入すればするほど自己資本比率は悪化していくのです。
過度な節税は決算内容を悪化させる
不動産投資をしている人の特徴として、とにかく税金は払いたくないという人が多いように思います。
なので、無駄な経費を使ったり、不必要な価格の車を買って利益を下げようとします。
しかし、これをやればやるほど決算内容は悪化していきます。
それもそのはずで、会社の内部留保というものはきちんと利益を出し、納税をした後でなければ積みあがらないものなのです。
それに経費になるとはいえ、むしろ損している事の方が多いです。
例えば10000円の物を買った場合、税率30%だとして節税額は3000円。
実際に出たお金は10000円。7000円は損失になります。
逆に使わなければ3000円払って7000円残る事になります。
結果的に見れば納税した方がお金は残ります。
経費を使いまくっているうちは会社の決算内容は良くならないと思って間違いありません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
不動産投資というと、どうしても規模の話や高額の家賃年収にばかり目が行きがちですが、実際にはこの決算内容の方がずっと大事です。
急な規模拡大をした人は、大体このバランスシート状況は良くない事が大半だと思います。
自己資本が少ない状態で歯車が狂い始めると、一気に経営は悪化し、最悪破綻するリスクすらあります。
派手な見た目よりも、時には堅実な部分を見る事も大切です。
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